楽天証券「スマート買付」徹底解剖！みずほ銀行との連携で便利に？メリット・デメリットを深掘り

「楽天証券で投資を始めたいけど、資金管理が面倒…」
「毎月コツコツ積立投資をしたいけど、楽天銀行以外の口座からも引き落とせるようにしたい」

これまでも楽天証券は、楽天銀行との連携で投資の利便性を高めてきましたが、みずほ銀行との連携ができるようになっています。

1. 楽天証券「スマート買い付け」とは？その基本的な仕組み

まず、「スマート買付」とはどのようなサービスなのか、基本的な仕組みから確認していきましょう。

スマート買付とは、楽天証券が提供する、積立投資の際に、指定した銀行口座から自動で資金を引き落とし、自動で買い付けを行うサービスです。

通常、積立投資を行う場合、証券口座に資金を入金し、その資金で投資信託などを買い付ける必要があります。しかし、スマート買い付けを利用すれば、この「証券口座への入金」という手間を省き、銀行口座から直接、積立資金が引き落とされて買い付けが行われます。

1-1. スマート買い付けの主な特徴

自動引き落とし: 指定した銀行口座から、毎月決まった日に積立金額が自動で引き落とされます。
自動買い付け: 引き落とされた資金で、事前に設定した投資信託などを自動で買い付けます。
入金忘れ防止: 銀行口座に残高があれば、入金忘れの心配なく、確実に積立投資を継続できます。
ドルコスト平均法の実践: 毎月一定額を自動で買い付けることで、価格が高い時には少なく、価格が安い時には多く買う「ドルコスト平均法」を自然と実践でき、リスク分散効果が期待できます。

1-2. 利用可能な商品

スマート買い付けは、主に以下の商品の積立投資に利用できます。

投資信託: 楽天証券で取り扱っているほとんどの投資信託が対象です。
つみたてNISA: 非課税枠を有効活用したい方に最適です。
iDeCo: 個人型確定拠出年金も、自動引き落としでスムーズに拠出できます。

これまでは、主に楽天銀行との連携が中心でしたが、今回の提携でその利便性がさらに広がる形となります。

2. みずほ銀行口座と連携で何が変わる？

具体的に、みずほ銀行口座と連携することで、ユーザーは以下のメリットを享受できるようになります。

みずほ銀行口座からの直接引き落とし: 毎月の積立資金を、みずほ銀行口座から直接楽天証券のスマート買い付けに充てることができます。これにより、楽天銀行や他の銀行を経由して資金を移動させる手間がなくなります。
積立投資のハードル低下: 給与振込口座としてみずほ銀行を利用している人にとっては、給料が入ったらそのまま積立に回せるため、投資を始めるハードルが大きく下がります。
資金管理の一元化（一部）: 普段使いの銀行口座と積立投資の連携が強化されることで、資金管理がよりシンプルになります。

２. ポイントは貯まる？楽天証券「スマート買い付け」のポイント還元

3. みずほ銀行口座からのスマート買い付けで直接ポイントは貯まる？

結論から言うと、みずほ銀行口座からのスマート買い付けで、直接楽天ポイントが貯まる制度は、現時点（2025年10月27日）では提供されていません。

スマート買い付けは、あくまで「銀行口座からの自動引き落としによる積立」の利便性を提供するサービスであり、ポイント還元は別の積立方法（楽天カードクレジット決済、楽天キャッシュ決済）や、保有残高に応じたプログラム（投信残高ポイントプログラム）で提供されています。

ただし、みずほ銀行側が、楽天証券との連携を強化する中で、何らかの形でみずほ銀行のポイント（例えば、みずほマイレージクラブのポイントなど）が貯まるようなキャンペーンやサービスを将来的に展開する可能性はゼロではありません。今後の情報に注目していく必要がありそうです。

4. 「楽天銀行口座でなくみずほ銀行口座を使うメリットなくない？」を検証

ここが最も多くの方が疑問に感じる点かもしれません。「楽天証券を使っているなら、楽天銀行口座を使った方が良いのでは？わざわざみずほ銀行口座を使うメリットなんてあるの？」という疑問に対し、深掘りして検証してみましょう。

4-1. 楽天銀行口座連携の圧倒的メリット

まず、楽天銀行口座と楽天証券の連携「マネーブリッジ」のメリットは、非常に強力であることを再確認する必要があります。

優遇金利: 楽天銀行の普通預金金利が大幅に優遇されます（最大でメガバンクの100倍以上になることも）。
自動入出金（スイープ機能）: 楽天証券で買い付け資金が不足した場合、楽天銀行口座から自動で資金が移動され、不足分を補ってくれます。また、証券口座で発生した配当金や売却益も、自動で楽天銀行口座に戻すことができます。
手数料優遇: 楽天銀行ATM手数料や他行振込手数料の優遇が受けやすくなります。
ハッピープログラム: 楽天銀行の利用状況に応じて、楽天ポイントが貯まりやすくなります。

これらのメリットを考えると、「楽天証券を使うなら楽天銀行口座がベスト」という意見は非常に合理的です。

4-2. それでも「みずほ銀行口座を使うメリット」はあるのか？

では、楽天銀行口座という強力な選択肢がある中で、あえてみずほ銀行口座をスマート買い付けに使うメリットは本当にあるのでしょうか？

結論から言うと、「万人にとってのメリット」は少ないかもしれませんが、「特定の人にとってはメリットになり得る」と言えます。

考えられるメリットは以下の通りです。

メインバンクがみずほ銀行の場合の利便性:
- 給与振込口座がみずほ銀行: 多くの人にとって、給与振込口座がメインバンクであるケースは少なくありません。もしあなたの給与がみずほ銀行に振り込まれている場合、その口座から直接積立資金が引き落とされるのは、非常に手間が省けます。わざわざ楽天銀行に資金を移動させる手間や、移動忘れのリスクがなくなります。
- 資金管理のシンプル化: 普段使いの口座と積立投資の口座を同じにすることで、資金の流れを把握しやすくなります。複数の銀行口座間で資金を移動させるのが苦手な人にとっては、大きなメリットです。
楽天銀行口座を利用したくない・できない理由がある場合:
- 楽天銀行の利用に抵抗がある: ネット銀行である楽天銀行の利用に抵抗がある、あるいはセキュリティ面で不安を感じる人もいるかもしれません。長年利用してきたメガバンクへの信頼感を重視する人もいます。
- 楽天銀行の口座開設ができない・したくない: 何らかの理由で楽天銀行の口座開設ができない、あるいはしたくないという人もいるでしょう。
- 資金分散の目的: メインバンクとは別の銀行口座から積立することで、資産の一部を分散させて管理したいと考える人もいます。
家族間の資金管理:
- 夫婦でiDeCoやNISAを運用している場合など、家族間で資金を管理する際に、それぞれのメインバンク（例えば夫は楽天銀行、妻はみずほ銀行）から直接引き落としができると、資金移動の手間を減らせる場合があります。

4-3. メリットとデメリットの比較

項目	楽天銀行口座（マネーブリッジ）	みずほ銀行口座（スマート買い付け）
金利優遇	圧倒的な優遇金利	なし（通常の普通預金金利）
自動入出金	あり（スイープ機能）	なし（自動引き落としのみ）
ポイント還元	楽天カード/キャッシュ決済で高還元、投信残高ポイント	投信残高ポイントは適用。直接のポイント還元なし。
利便性	楽天経済圏ユーザーには最高峰の利便性	メインバンクがみずほ銀行の人には利便性向上
資金管理	証券と銀行が強力に連携	銀行口座からの直接引き落としでシンプル化
おすすめ層	楽天経済圏を最大限活用したい人、高金利を求める人	メインバンクがみずほ銀行で、資金移動の手間を省きたい人

4-4. 結論：楽天銀行口座が「最適解」であることは変わらないが…

総合的に見ると、楽天証券で投資を行う上で、楽天銀行口座と「マネーブリッジ」を連携させるのが、最も多くのメリットを享受できる「最適解」であることは揺るぎません。優遇金利、自動入出金、ポイント還元など、その恩恵は非常に大きいです。

しかし、みずほ銀行口座でのスマート買い付けは、「メインバンクがみずほ銀行である」という特定の人にとっては、投資へのハードルを下げ、利便性を向上させる有効な選択肢となり得ます。

「楽天銀行口座を開設するのは面倒」「給料がみずほ銀行だから、そこから直接引き落としたい」といったニーズに応えるものであり、楽天証券がより多くの顧客層を取り込むための戦略の一環と言えるでしょう。

5. まとめ：あなたの投資スタイルに合わせたスマートな選択を

楽天証券の「スマート買い付け」は、積立投資をより手軽に、確実に継続するための強力なツールです。そして、今回のみずほ銀行との提携は、楽天証券が既存の楽天経済圏ユーザーだけでなく、より幅広い層の投資家を取り込もうとする意欲の表れと言えます。

楽天銀行ユーザー: 迷わず楽天銀行口座とマネーブリッジを連携させ、楽天証券のサービスを最大限に活用しましょう。
みずほ銀行ユーザー: 給与振込口座がみずほ銀行で、資金移動の手間を省きたいのであれば、スマート買い付けは非常に便利な選択肢となります。ただし、楽天銀行連携のような金利優遇や自動入出金機能はない点に注意が必要です。
その他銀行ユーザー: 今後の楽天証券の提携拡大に期待しつつ、現時点では楽天銀行口座の開設も検討する価値は十分にあります。

投資において最も大切なのは、「継続すること」です。スマート買い付けは、その「継続」を強力にサポートしてくれるサービスです。あなたのライフスタイルや資金管理状況に合わせて、最も「スマート」な方法で積立投資を始めてみてはいかがでしょうか。

【注意点】