今回は、e-Tax(イータックス)を使った確定申告の方法を、初心者の方でもわかりやすく解説します。
e-Taxを使えば、税務署に行かずに自宅で確定申告が完了します。
この記事では、準備から申告書の提出までの全手順を画像付きで詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてください!
スマホでの画像付き手順は下記記事で解説しています。
手順はほぼ同じですが、画面のデザインが異なるのでスマホから確定申告する場合はこちらをご覧ください。
目次
- e-Taxとは?
- e-Taxを利用するための準備
- 確定申告書の作成手順
- 申告書の提出方法
- 納税・還付の手続き
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
e-Taxとは?
e-Tax(イータックス)は、国税庁が提供する電子申告・納税システムです。
これを使うことで、紙の申告書を作成して税務署に持参したり郵送したりする手間を省き、インターネット上で申告や納税ができます。
e-Taxを使うメリット
- 24時間いつでも申告可能:忙しい方でも自分のペースで手続きできます。

※厳密にはメンテナンスの間は申告できません(月曜日の0:00-8:00など)
詳しくはe-Taxの利用時間のページをご覧ください
- 税務署に行く必要なし:自宅で完結します。
- 還付金が早く受け取れる:紙の申告よりも処理が早いです。
ちなみに、確定申告がそもそも必要かどうかは確認が必要です。
詳しくは国税庁のHPに記載がありますが、ここでは勘違いしがちなパターンを例だけ挙げておきます。
・NISA口座で20万円以上の譲渡益・配当益がある人→不要
・ふるさと納税をしたが、ワンストップ特例を利用した人→不要
・証券会社の特定口座で20万円以上の譲渡益・配当益がないが、年末調整をしていない人→必要
・ふるさと納税をしたが6カ所以上の自治体に寄付している人→必要
会社員の場合は年末調整と確定申告を両方してもまったく問題ありませんが、
年末調整やワンストップ特例だけで済む人は、確定申告をする手間を省くためにも、
念のため本当に確定申告が必要か確認してもいいかもしれません。
e-TAXを利用するための準備
e-Taxを利用するには、いくつかの準備が必要です。以下の手順を確認して、事前に必要なものを揃えましょう。
(1) マイナンバーカードの取得

e-Taxを利用するには、マイナンバーカードが必要です。
まだ持っていない場合は、市区町村の窓口またはオンラインで申請しましょう。
また、4桁の暗証番号はその後何度も使うことがあるので忘れないようにしましょう。
※8桁の方も頻度は低いですが使用することがあります。
(2) スマートフォンの準備
PC・スマホどちらの場合でもマイナンバーカードがあれば作成できます。
※ICカードリーダライタ(PCにつける読取り機械)を使用することもできますが、ここではマイナンバーカードとスマホ/PCの組み合わせを想定した手順を解説しています。
また、この記事ではPCの方が画面が大きく見やすいのでPC画像を利用しています。
デザインが多少違うものの画面は大きく変わらないので、スマホの方も同じ手順で進めていきましょう。
※こちらの記事ではパソコンでe-Taxを利用した場合の画像付きで紹介していますが、
こちらの記事ではスマホの画像付きで紹介しています。
(手順はほぼ同じで、画像のデザインが一部異なります。)
マイナンバーカードとスマホ/PCを準備して進めていきましょう。
詳しい手順


e-Tax公式サイトより引用
①e-Tax公式サイトから「個人の方」を選択(他に法人や税理士などの選択肢があります)
②「確定申告書の作成はこちら」→「作成開始」を選択
※ちなみに隣の「保存したデータを利用」から作成途中のファイルを読み込んで再開することもできます。
③作成する申告書とマイナンバーの連携の有無を選択


ほとんどの方は「所得税」を選択することになります。(年度は昨年(1番新しい年度)を選択します)
ここでマイナンバーカードの有無を選択し、マイナンバーと連携していきます。
④次に提出方法を選択
マイナンバーカードを何度も読み取ることになるので手元にマイナンバーカードを用意しておきましょう。


マイナポータルアプリの「読取り」タブからQRを読み取ってマイナポータルにログイン・連携していきます。
スマホの場合はそのままマイナンバーを読み取っていきます。

必要な書類を準備

確定申告に必要な書類を揃えましょう。主な書類は以下の通りです。
「マイナポータルと連携」していると、「事前準備を行う」でほとんどの書類が自動的に選択されます。
- 源泉徴収票(給与所得者の場合)
- 医療費控除の明細書(該当する場合)
- 寄附金控除の証明書(ふるさと納税など)
- 小規模企業共済控除の証明書(iDeCoなど)
- その他、控除や所得に関する書類(証券会社の特定口座年間取引報告書など)
証券会社の特定口座の源泉徴収「あり」「なし」の設定方法については下記で解説しています。
※ただし、設定を変更しても翌年の確定申告からの反映になる点に注意しましょう。(昨年12月までの分を変更することはできません。
※また、NISA口座の場合は株式の売買益・配当ともに非課税なので必要ありません。(2025年3月時点)
ちなみに、上記でも述べた通りふるさと納税をしてもほとんどの場合は確定申告は不要です(ワンストップ特例を利用可能なため)
ただし、一部ワンストップ特例がオンラインではできず郵送が必要になる商品もあるので注意しましょう。(記入&郵送が必要になりかなり面倒です)
筆者は必ずワンストップ特例がオンラインで可能な商品か確かめるようにしています。
また、ふるさと納税は確定申告をする年の前の年の12/31までに寄付したものが対象になります。
上記のように普通に注文する場合と比べて、約3.3倍の値段になっているため高く感じるかもしれませんが、全額-2,000円が所得税と住民税から控除されるためお得です。(寄付額の30%以下の価格ものしか返礼品にできないため値段が高くなっています)
楽天市場やさとふるといったサイトで、「ふるさと納税」と検索してみましょう。果物・お菓子から枕まで様々なジャンルのものが掲載されています。
(例: 50,000円の果物を楽天市場で注文した場合
→50,000円の30%の15,000円以下分の果物が届く&50,000円-2,000円(手数料)=48,000円分がその年納めるべき所得税/住民税から控除される
→ただ納めていた税金50,000円が、(自己負担2,000円で)15,000円の買い物になる
ということです)
詳しくは総務省のHPをご覧ください。
ここではオンライン申請を想定して、「マイナポータルでの連携」の仕方についても解説していきます。
※オフラインで提出する場合は上記書類を紙で用意し、税務署に提出しに行く必要があります。
この「マイナポータル連携」をしていればオンライン申請が家で完結するので、こちらをおすすめします。
「事前準備」に必要な書類のマイナポータルの連携の仕方


①マイナポータルにログインし、右上のメニューから「外部サイトとの連携」から設定
※基本的にはマイナンバーカードの読み取りと4桁の暗証番号でログイン・設定を進めることができます。



②それぞれ必要な書類を連携
上記でも述べたとおり、控除される書類を連携しておきましょう。
下で太字にしたものが利用されている方が多いと思われます。
- 源泉徴収票(給与所得者の場合)
- 寄附金控除の証明書(ふるさと納税など)
- 小規模企業共済控除の証明書(iDeCoなど)
- その他、控除や所得に関する書類(証券会社の特定口座年間取引報告書など)
※未連携の場合は右上に「未連携」と表示されます。
自分が利用している制度の連携が済んでいるか確認しておきましょう。
(例:ちなみに筆者の場合は、税金がかかる所得で連携したものの内訳としては、
「マイナポータルで連携したもの」
・楽天証券(ふるさと納税・社債の利息受け取り)
・SBI証券(日本の個別株の配当受け取り)
・ねんきんネット(iDeCo)
「手入力」
・会社の源泉徴収票
といった感じでした。)
例:楽天証券の連携の仕方

上記のように証券会社の公式HPにも連携方法は記載されているので、確認してみてもよいでしょう。
ちなみに新NISA口座で運用している場合は株式の売買による譲渡益も配当益にも税金はかからないので、確定申告は不要です。
「すべて非課税=確定申告もしなくていい」のがNISAのうれしいところですね。
まだ始めていない人は、月100円からでも始められるので、おすすめします。
設定の際の豆知識などについても解説している記事もあるのでぜひご覧ください。
4. 準備した書面を連携

事前準備が完了したら、この画面に戻ってきてから「次へ進む」を押して、
書類を連携していきます。

再度マイナンバーカードで認証が完了すると上記画面が出るので画面の指示に従って、
事前に準備した書類の内容を確認していきます。
①本人情報の確認
本人情報に間違いがないか確認して、次に進みます。
②マイナポータルから情報を連携



利用規約に同意して連携していきます。
③連携完了

連携を完了すると上記のような画面が表示されます。
5. 申告書を作成


申告書を作成していきます。
①入力が必要な項目をチェック
すでにマイナポータルで連携済みの項目はチェックが入っているので問題ありません。

また、転職や就職で勤め先が二つ以上になる人や、年末調整をしてない方はチェック箇所を間違えないようにしましょう。
②入力→補正→確認


マイナポータルで連携した情報のうち、株式に関する情報などは
「補正」(場合によっては「訂正」)が必要になります。
これだけ聞くと難しく思えますが、取得した内容について実際に自分で内容を確認する必要がある、ということです。
一旦「補正」=確認した後、変更がある場合は修正=「訂正」という作業名になります。
思ったより税金が取られないように、マイナポータルから連携した額と自分の認識と桁に大きな差がないか確認しましょう。
計算結果の確認

入力が完了すると、e-Taxが自動的に税額を計算します。還付金がある場合や納付金額がある場合は、確認してください。

公金受取口座をマイナポータルで連携している場合はマイナポータルからどの口座か確認できます。
申告書の提出方法
(1) 本人情報の確認・マイナンバーカードの番号入力
本人情報やマイナンバーカードの番号を入力します。
(2) 申告書の送信
- 確定申告書を電子的に送信
- 送信後、受付結果が表示されるので、控えを保存
5. 納税・還付の手続き
(1) 納税が必要な場合
納税が必要な場合は、以下の方法で支払います。
- インターネットバンキング
- クレジットカード
- コンビニエンスストア
- 銀行窓口
(2) 還付がある場合
還付金は、指定した銀行口座に振り込まれます。振込までの期間は通常1~2ヶ月程度です。
よくある質問(FAQ)
Q. 申告内容に誤りがあった場合はどうすればいいですか?
申告後に誤りが判明した場合は、修正申告を行うことができます。
また、申告は最後に提出したものが受理されるので、間違った内容の場合はもう一度出しましょう。
まとめ
e-Taxを使えば、確定申告が簡単に、そして効率的に行えます。この記事で紹介した手順を参考に、ぜひe-Taxを活用してみてください。必要な書類を揃え、期限内に手続きを完了させましょう!
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